筋トレとボイトレに力を入れすぎた理学療法士の話

整形外科クリニックの理学療法士(主任)。経験則を交えながら、忙しい社会人向けの筋トレ、ボイトレ、健康法についてお話しします。

かすみがうらマラソン2019をギリギリ完走②緊張による心拍数上昇という誤算。早々に糖質を使い切ってしまう

平成31年4月14日

かすみがうらマラソン2019に参加しました。

本当はレース後にボランティアスタッフとして合流するために、10マイル(約16km)にしようと思っていたのですが…

 

嫁「逃げんのか。ちばアクアラインマラソンで散々な結果だったのに」

僕「くっ…」

というわけでフルマラソン(42.195km)にエントリーしました。

 

茨城県立医療大学のスタッフにも「今年はレースに出ることになりました」と事情を説明し、うちの病院からは別のスタッフを派遣しました。

 

レース1週間前からはカーボローディング

カーボ(いわゆる糖質)をローディング(溜め込む)するために糖質多めの高カロリー食を食べていました。今回は下痢をせずに済みました。

 

胃腸の調子は抜群です。

 

www.dorathemute.com

 

前回記事の通り後半は歩いてでも完走できるように前半にタイムを貯金しておく戦略を立てました。そのためにはあらかじめ糖質を蓄えておき、なおかつレース終盤まで使い切らないようにする必要がありました。

 

レース当日の朝食はAM7:00に

・シチューうどん

・バナナ🍌2本

・甘酒

・プロテイン

 

レース30分前にも

・バナナ🍌2本

・ゼリー飲料

・水分500mlくらい

を摂取して糖質消費によるスタミナ切れ対策をしました。

 

さらに脚つり対策として芍薬甘草湯を用意。薬を飲めば少しは脚つりまでの時間を遅らせることはできるはず。

 

【第2類医薬品】ツムラ漢方芍薬甘草湯エキス顆粒 20包

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こちらのほうがメジャーです。

非常に評判の良い漢方薬で「ツムラ68番」と呼ばれています。

 

満を持してエネルギー切れ対策をしていたのですが、1つの誤算がありました

 

暑さと緊張でスタート前に脈拍が上がっていた

Apple Watchの設定確認も兼ねて脈拍を測りました。

 

ちなみに僕の場合

・安静時脈拍60〜70

・立ち仕事でも75〜85

くらいなのです。レース当日は気温が20℃近くで暑かった。さらに左膝痛が出て完走できないのではという不安により気持ちが高ぶっていたようです。

 エネルギー切れを起こさないようにするために

・25km地点までは脈拍145~155を維持する

※ATペースの目安。年齢によっても変わる

 

さらに左膝痛が酷くなって歩くことを考えると

・6:30/kmのペースで折り返しの21km地点に到達する

という条件を満たす必要がありました。

 

で、レース開始から5km。痛みはないが疲れる。

「おかしいな…」と思いながらApple Watch⌚の心拍数アプリを立ち上げました。

 すると

脈拍170オーバーしていました

10:30の時点で気温が20℃近くになっていました。さらに左膝痛の影響で運動を控えていたこともマイナス要因でした。 

このまま走り続けたら後半に脚がつって失速することは確実…左膝痛が悪化しないことを祈りつつペースを落とすか

という決断をしました。ATレベル以下(無酸素系を過剰に刺激しない)で完走を目指そうと。5km地点では左膝の痛みは全くありませんでした。

 

ところが8.5km地点…

??「ジャベリン!!」

左膝「ぐああ!!」

※ジャベリン…投げやりの総称。ロマサガRSの技としても登場します

左膝に激痛!!

給水所でアミノバリューを取るためにブレーキをかけた瞬間でした。激しい痛みで飛び上がりました。いったん歩きながら痛みが落ち着くのを待ちました。痛みは一時的だったためすぐに走るのを再開。

「左膝痛がいつ襲ってくるか分からない。エネルギー切れを覚悟してレース開始時のペースに戻そう。」と修正。

やはり15km地点になると左膝痛の頻度が増えてきました。走ったり歩いたりの繰り返し。そして両脚につっぱる感じがでてくる。嫌な予感。

どうにか折り返し地点まで到着

 

左膝痛をかばっていた右脚が限界を迎えそうでした。

「痛み止めと芍薬甘草湯が効くと良いな…気温も下がってくれれば」

そして歩いていても脈拍が150以下になることはありませんでした。

エネルギーの借金を返しているところです。しばらく歩いていれば脈拍は下がるが、疲労も遅れてやってきます。

 

左膝痛もさらに悪化し22km~25kmの区間は歩いていました。このまま歩き続けたらタイムオーバーになります。

ただ気温が下がってきたので身体は楽になり、脈拍も120程度まで落ち着いていました。25km地点で勝負をかけようと思っていました。

 

そして奇跡が起こりました。